阿寒湖の冬への誘い
(#3 冬の幻編)

冷たい空気が漂う朝が心地よい阿寒湖畔。
それぞれが冬に備えて支度を始める時期を迎えています。

今回も前回までに引き続き阿寒湖の冬の様子をお届けします。

▼前回までの記事
氷の湖編
https://www.kamuylumina.jp/sp/enjoy/enjoy-5287/

凍れる森編
https://www.kamuylumina.jp/sp/enjoy/enjoy-5375/

今回ご紹介するのは、厳寒期にしか見ることのできない幻想的な冬の現象たち。
マイナス30℃近くまで冷え込むこともある阿寒湖ならではの現象をぜひお楽しみください。

しぶき氷

寒い季節がやってくると湖畔沿いで見られ始めるのが、自然の芸術とも呼べる「しぶき氷」。
湖の波しぶきが岸にある木々や岩などに氷結して、少しずつ成長したもので、まるで氷の彫刻のような美しい形になることも多く、見る人々を楽しませてくれます。育ち初めのころの透明度の高い氷はまるでガラス細工のようでとても美しいです。

またこの時期は湖が凍っては割れを繰り返す為、割れた氷が湖畔に打ち寄せて「カラカラ」とガラスがぶつかり合うような軽やかで耳に心地よい音を聞くことができます。

アイスバブル

「アイスバブル」は凍った湖面の氷の中に気泡が閉じ込められてできるもので、それが何層にも重なっていくことで、吸い込まれてしまいそうな芸術を生み出します。
雪が降り積もってしまう前の、湖面が凍り始めの頃が美しいアイスバブルを見られるチャンスです。

※阿寒湖畔はところどころ湯壺があり湖に落ちてしまう危険が伴う為、ガイドツアーに参加して楽しむことを強く推奨します。

フロストフラワー

「マイナス15℃以下」「無風」「雪のすくない氷上」という3つの条件が満たされたときに見ることができるとされている「フロストフラワー」。
その名の通り、まるで氷上にパッとお花が咲いたかのような景色を作り出します。

静かな朝にだけ出会える冬の奇跡の花畑。
風が吹けばはらりと倒れてしまう美しくも繊細なフロストフラワーはまさに幻のようです。
※阿寒湖畔はところどころ湯壺があり湖に落ちてしまう危険が伴う為、ガイドツアーに参加して楽しむことを強く推奨します。

霧氷

凍てつく空気は葉を落とした木々を凍らせ、幻想的な世界を生み出します。
白銀の世界に包まれながら森を進んでいくと、まるでファンタジーの世界に迷いこんだかのような気分になります。

霧氷の隙間から見える青空とのコントラストもまた冬の凛とした空気を感じさせてくれることでしょう。

いかがでしたでしょうか？
ここまで気温が低くなる地域も日本ではなかなか珍しいのではないでしょうか。
寒い時期にしか出会うことができない、自然の生み出す数々の美しい芸術をぜひ阿寒湖でお楽しみください。